こんにちは。院長の藤江英宏です。
私は2001年の開業当初から予約を1時間に1人に限定して、丁寧に診療するスタイルでやってきました。2002年からは患者さんのお口の中を直接見るのではなく、口腔内カメラという小さなビデオカメラで口の中を撮影し、その映像を見ながら治療しています。これは私自身が開発した治療方法で、22年間の実績があります。今では多くの歯科関係者に認められるようになりました。では、何のために画面を見ながら治療する方法でやっているのか説明したいと思います。
「正確な治療ができ、歯が長持ちする」
一番の理由は肉眼よりも細部まで良く見えることです。歯科治療をする部分は歯の裏側など、肉眼では角度的に見えない部位が多いのが現状です。そして歯科治療は細かい精密作業の連続です。口腔内カメラで歯の裏側まで拡大して良く見えるということは大変に有利な条件で治療できるということです。普段、私が見ている映像は数倍~20倍です。肉眼では見落としてしまうような「小さなむし歯」なども見つけやすく、歯を削る場合でも削る範囲を最小限に抑えることができるようになりました。診断や治療のレベルが上がり、結果的に歯が長持ちすると感じています。
「患者さんにも見てもらえる」
第二の理由は患者さんに治療内容を画面でお見せできることです。「歯のことは歯科医師にお任せで自分は治療を受けるだけ」このように考えていませんか?歯を長持ちさせるためには他人任せではなく、普段からご自分の歯の状態に関心をもっていただきたいと思います。もちろん歯を削っている最中まで見てもらう必要はありませんが、歯石とりや歯のクリーニングなどの場面を画面越しに見てもらうと、どこに汚れが溜まっているのかが分かり、歯磨きのポイントが理解できるはずです。このように、口の中を拡大して見てもらえるのは大きなメリットだと考えています。
「治療者と患者さんの距離を保てる」
第三の理由は治療者の診療姿勢です。一般的に歯科医師は前かがみになり、口の中を覗き込みながら治療しています。それと比較して「画面越しに見ながら治療する方法」では歯科医師は座って正面にある画面を見るので、患者さんと歯科医師の顔が近づかず、ある程度の距離を保てます。そのことはお互いの感染リスクを減らすことになります。
令和6年8月
藤江デンタルクリニック 院長 藤江 英宏